鋼への熱い想いが、永遠の理念

貴重な資源「鉄スクラップ」をリサイクル

人々の生活と安全を支える鉄筋を造ることが使命

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ニュースリリース

地域社会のインフラ整備に貢献

人々がより快適な社会生活を営むため、地域社会のインフラ整備において、当社の製品(鉄筋コンクリート用棒鋼)は欠かすことのできない建築資材です。製品(鉄筋コンクリート用棒鋼)の安定供給はもちろんのこと、ものづくりを通じて地域のインフラ整備の一翼を担っていることを強く認識し、信頼される製品を造るため邁進しています。

資源循環型社会に貢献

鉄スクラップ
ものづくりが進歩し、生活が便利になっている一方で、資源の枯渇は大きな問題となっています。
特に日本は、鉱物資源のほとんどを輸入に依存しているため、リサイクルによって貴重な資源を有効活用することが求められています。
当社製品(鉄筋コンクリート用棒鋼)の主原料は、地域で発生した貴重な資源である鉄スクラップです。
その主な発生源は、橋、ビル、船舶、自動車等が解体されて発生する「市中回収スクラップ」と、自動車、造船等の生産工場から発生する「加工スクラップ」、鉄鋼工場等から発生する「自家発生スクラップ」です。
当社は、鉄スクラップを電気炉で溶解し、さらに精錬、圧延して新しい製品(鉄筋コンクリート用棒鋼)に再生し、建築現場などのお客様にお届けしています。
これは、電気炉メーカーの重要な役割であるとともに、資源循環型社会の構築に貢献しています。

鉄筋とは

鉄筋コンクリート用棒鋼(異形棒鋼)
当社の製品である「鉄筋」とは、鉄筋コンクリート用棒鋼(異形棒鋼)のことで、鉄筋コンクリート構造をはじめとする鉄骨鉄筋コンクリート構造、鉄骨造の基礎部分、ブロック構造の補強など、コンクリートやモルタルを用いる建造物や構造物の補強用として、その中に埋め込んで使用する棒鋼のことです。
そのため、コンクリートなどの付着性能を高め、引き抜き力に抵抗する力を増すための棒鋼が要求されます。これを満たすため、棒鋼の円周表面に節(軸線に対し直角または斜めの突起)やリブ(軸線方向の突起)をつけたりするなど、表面積を大きくすることでコンクリートなどの付着性能を高めた棒鋼が、異形棒鋼(丸鋼に対して異形)と呼ばれます。

持続可能な環境への取組

鉄鋼スラグ(鉱滓=こうさい)

ーー 鉄鋼スラグのリサイクル

鉄鋼スラグは、電気炉で鉄スクラップから鋼を製造する工程で生成される副産物です。
溶けた鉄スクラップに含まれる炭素やリン、硫黄などを取り除くため、石灰などの副原料を加えて酸素を吹き込み、鋼に精錬するときに生まれた酸化物が鉄鋼スラグとなり、土木資材や路盤材(アスファルト)等としてリサイクルされます。

KESロード・ぱどれすロード

2018年3月、九州製鋼と清本鉄工は、鉄鋼スラグの更なる有効活用と環境問題の解決に貢献するため、株式会社くりんか(福岡県宗像市、以下「くりんか」)と業務提携し、新タイプの透水性保水性舗装「KESロード」を開発しました。
「KESロード」は「くりんかロード®」と同様、雨水を透水して保水する二層構造の舗装工法です。
その優れた透水保水効果により、鉄鋼スラグの更なる有効活用だけでなく、都市型水害の抑制・ヒートアイランド抑制など、昨今の環境問題の解決に有効な技術であると確信しています。
また、従来の石炭灰を原料とした舗装より強度を約2倍に高め、広場・遊歩道・駐車場など幅広いニーズに施行が可能となりました。業務提携により、鉄鋼スラグの供給から販売・施工までワンストップで提供できることが強みです。

ぱどれすロードはKESロードの強度を更に高めた舗装です。

今後も鉄鋼スラグ・石炭灰のリサイクルによる地産地消活動を通じ、持続可能な環境未来都市づくりに邁進して参ります。
佐賀県武雄市:メリーランドタケオボウル

ーー KESの由来

K=清本鉄工、くりんか、九州製鋼の頭文字K
E=electric arc furnace(電気炉)
S=slag(鉱滓)

九州製鋼とは

ーー 佐賀工場
九州製鋼 佐賀工場は、佐賀県武雄市郊外に東京ドーム3個分程の広大な土地を有し、豊かな自然に囲まれ、恵まれた環境に立地しています。
地域で発生した貴重な資源である鉄スクラップを再利用し、鋼片(ビレット)と呼ばれる鉄の塊を製造しています。
製造した鋼片(ビレット)を福岡工場へ出荷するとともに、韓国・台湾への輸出も行っています。
また、電気炉で溶解した鋳鋼用溶鋼を、船舶の部品などを製造する清本鉄工株式会社へ供給しています。
ーー 福岡工場
九州製鋼 福岡工場は、福岡県の中央部よりやや西側の糟屋郡久山町にあり、九州自動車道「福岡IC」に近く、九州の玄関口として、物流に適した環境に位置しています。
佐賀工場から送られてきた鋼片(ビレット)を、福岡工場で再加熱した後に圧延加工の工程を経て、建築資材である鉄筋コンクリート用棒鋼(異形棒鋼)を製造し、建築現場などお客様にお届けしています。

省エネルギーへの対応

当社は、鉄スクラップを溶解し、さらに精錬、圧延して新しい製品を造ります。鉄スクラップを主原料とする電炉法は、鉄鉱石を還元する高炉法に比べて省エネルギーに適した鉄の製造方法です。
また、電気炉のエネルギーのほとんどは電気で、大部分は電力需要が少ない夜間に使用する等の対応をしていることから、電力会社の効率的な発電供給(負荷平準化)に寄与しています。